【タルトタタン】偶然から生まれた?フランスのりんごのお菓子レシピ
アップルパイや焼きりんごなどりんごを使ったお菓子はたくさんありますが、フランスの「タルトタタン」というお菓子はご存じでしょうか?
キャラメル色のりんごがびっしり並んだ一見シンプルな見た目ですが、りんごの酸味やキャラメルの香ばしさ、底のビスケット生地とのバランスが絶妙なフランスを代表する銘菓です。
今回は旬のりんごをたっぷり使った、本格的なのに手軽に作れるタルトタタンのレシピをご紹介いたします。紅茶と共にぜひりんごの美味しさをお楽しみください。
マフィン型で作るミニタルトタタン:レシピ
丸い大きなケーキ型で焼くことが多いタルトタタンですが、型崩れや焼きムラが出来たりと意外とコツが必要な上級スイーツです。
そこで今回は、マフィン型を使った小さなタルトタタンの作り方をご紹介します。りんごをたくさん用意する必要や型崩れの心配もなく、初めてタルトタタンに挑戦したい方にもおすすめです。
きゅっとしたりんごの甘酸っぱさとキャラメルのほろ苦さを感じる、シンプルながら贅沢で奥深い味わいのスイーツです。
材料
マフィン型3個分/所要時間:約60分(生地を冷やす時間は除く)
〈フィリング〉
- りんご/300g(約2個)
- 砂糖/60g
- 水/大さじ1/2
- 無塩バター/25g
〈パートブリゼ生地〉
- 無塩バター/40g
- 薄力粉/50g
- 塩/2g
- 全卵/8g
- 牛乳/小さじ1
- 砂糖/2g
作り方
〈パートブリゼをつくる〉
- ボウルに牛乳、全卵、砂糖、塩を入れてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やしておく。
- 別のボウルに無塩バターを入れ、ゴムベラで混ぜられるくらいの柔らかさにする。ふるった薄力粉を加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせる。
- 全体的に粉気がなくなってきたら、①の冷やした卵液を加え、ムラなく混ぜ合わせる。ラップに包んで冷蔵庫で2時間以上冷やす。
〈フィリングをつくる〉
- りんごは皮と芯を剥いて、16等分にくし切りにする。マフィン型に無塩バター(分量外)を塗って冷蔵庫に入れておく。
- フランパンに砂糖の半量と水を加え、中火にかけてカラメルをつくる。火を止めて無塩バターを加え、よく混ぜる。
- ①のくし切りりんご、残りの砂糖、りんごの皮を加えて再度火にかけ、ときどき混ぜながら煮詰めていく。りんごの皮の色が薄くなりしんなりしてきたら、皮だけ取り除いてさらに煮詰める。煮汁にとろみがついてきたら火を止める。
- 熱いうちにマフィン型に隙間なく敷き詰め、170℃に予熱したオーブンで30〜40分ほど焼成する。途中りんごが膨らんできたらスプーン等で押して膨らみを抑える。
- 焼きあがったら粗熱をとり、型に入れたまま冷蔵庫で一晩冷やす。
〈パートブリゼを焼く〉
- 生地を5mmの厚さにのばし、マフィン型の直径と同じサイズの丸型に抜く。フォークで穴をあけ、クッキングシートを敷いた天板にのせ、170℃に予熱したオーブンで20~25分ほど焼成する。粗熱をとり冷ます。
- 冷やしたフィリングを型から取り出し、冷ましたパイ生地の上にのせて出来上がり。
POINT
- りんごは紅玉やジョナゴールドなど、酸味の強い品種がおすすめです。
- パートブリゼは、市販の冷凍パイシートを代用していただいても大丈夫です。
- りんごを煮詰めるときは、りんごの実が崩れないよう優しく混ぜ合わせてください。
- フィリングを型から出すときは、温めた布で型の周りを温めたり、ひっくり返した型をバーナーであぶると取り出しやすいです。
タルトタタンと一緒に飲みたいおすすめlinktea紅茶3選!
タルトタタンに合うおすすめのlinktea紅茶を3つご紹介します。紅茶選びで迷った時は、ぜひ参考にしてください。意外な組み合わせで新しい美味しさが発見できるかもしれませんね。
ジンジャーティー
しょうがの持つスパイシーでピリッとした刺激は、りんごととても相性がいいです。
linkteaのジンジャーティーはイラム紅茶の夏摘み茶葉にジンジャーチップ、唐辛子を合わせたすっきりした味わいのフレーバーティー。
ほのかに香るゆずエッセンスが全体を包みこみ、りんごの美味しさを濃縮させたタルトタタンとの相性も抜群です。
マサラチャイ
linkteaのオリジナルマサラをブレンドしてつくられているマサラチャイは、優しい香りでスパイスが苦手な方でも飲みやすいと評判です。
りんごはスパイスともよく合うフルーツなのでペアリングとしてもぴったり!ストレートまたはミルクティーもおすすめです。
秋摘み紅茶
まろやかな口当たりと芳醇な香りが楽しめる秋摘み紅茶は、タルトタタンにベストマッチな組み合わせの紅茶です。
どちらも素材本来の繊細な香りや味わいが感じられ、お互いの美味しさをぐっと引き立て合います。
タルトタタンってどんなお菓子?
タルトタタンは、バターと砂糖でキャラメリゼしたりんごを型に敷き詰めて、その上からタルト生地をかぶせて焼いたフランスの伝統菓子です。
焼きあがったら型をひっくり返して、りんごの部分を上にして仕上げるユニークな作り方で、キャラメリゼしたりんごがきれいに並んだ見た目がとても印象的です。
タルトタタンはりんごで作るのが王道ですが、最近ではバナナや洋梨、桃など他のフルーツでつくるアレンジレシピも人気です。
失敗から生まれた?タルトタタン誕生秘話
タルトタタンが誕生した場所は19世紀のフランス、パリソローニュ地方にある「ホテルタタン」と言われています。
経営者であるタタン姉妹のうち、調理担当をしていた姉のステファニーは、ある日アップルパイを作ろうとした時にうっかりタルト生地を忘れてりんごだけを焼いてしまいました。
そんな失敗をなんとか挽回しようと、りんごの上にタルト生地をのせて焼いたのです!焼きあがったタルトをひっくり返してみると、キャラメリゼされた香ばしいりんごがきれいに並んだ美味しそうなケーキが出来上がりました。
この偶然から生まれた美味しいタルトはすぐに評判となり、ホテルタタンの名物菓子として世界中に知られるようになったのです。
タルトタタンという名前はフランス語で「タタン姉妹が作ったタルト」という意味で、まさに失敗から生まれた奇跡の絶品スイーツといってもいいでしょう。
ちなみに現在でも、ホテルタタンで本物のタルトタタンを食べることができます。ぜひ一度は食べてみたいですね。
タルトタタンとアップルパイの違い
タルトタタンもアップルパイもりんごを使ったお菓子ですが、何が違うのでしょうか?
基本材料はほぼ同じですが、アップルパイは好みでシナモンなどのスパイスを加えることがあります。
また中身のりんごも、タルトタタンは大き目にカットして形も崩れていないのに対し、アップルパイのりんごはレシピによって形は様々でジャム状にしたものまであります。
最大の違いといえばやはり作り方で、タルトタタンは上にパイ生地をのせて焼くのに対し、アップルパイはパイ生地にりんごを包んで焼き上げます。
発祥に関してもアップルパイはイギリス生まれ、タルトタタンはフランス生まれという点でも違いがありますね。
どちらも美味しいりんご菓子ですが、りんごの食感や風味づけなどの違いによってまったく異なる味わいに仕上がります。
タルトタタンと美味しい紅茶で素敵なフランス風ティータイムを
タルトタタンはりんごをたっぷり使ったお菓子なので、りんごの美味しい季節にぜひ作ってみてください。
冷やして食べても美味しいですが、少し温めてアイスクリームやホイップクリームを添えても美味しいです。
りんごの美味しさをぎゅっと濃縮させた贅沢な味わいを、ぜひお気に入りの紅茶と共にお楽しみください。
りんごと紅茶を使った、レアチーズケーキのレシピもおすすめです。