紅茶のお供に香ばしいフランスの焼き菓子「フロランタン」
紅茶に合うお菓子は世界中にあります。その中でもイギリス、フランス、ドイツ、北欧で親しまれている、とびきり美味しいスイーツをご紹介します。
第6回目は、キャラメルアーモンドとクッキー生地が香ばしいフランスの焼き菓子「フロランタン」をご紹介します。
クッキーはお茶請けの定番ですが、その中でもフロランタンはリッチな味わいと見た目で、普段のティータイムを贅沢な雰囲気にさせてくれます。
ケーキ屋さんで売っている本格菓子ですが、意外と簡単に作ることができるので、ぜひご自宅でもチャレンジしてみてください。プレゼントにもおすすめです。
フロランタンってどんなお菓子?
フロランタンは、クッキー生地にキャラメリゼしたアーモンドスライスをのせて焼いたフランスの伝統菓子です。
表面のアーモンドスライスのカリッとした食感とクッキー生地のサクサク感がマッチした、とても贅沢な味わいの焼き菓子です。
基本はアーモンドスライス、ヌガー(焼くとキャラメル状になる)、クッキー生地で作られますが、最近ではアーモンド以外のナッツを加えたり、ドライフルーツを加えたアレンジフロランタンもよく見られます。
とてもシンプルな焼き菓子ですが、クッキー生地の固さやヌガーの煮詰め具合で焼き上がりの食感が変わってくるので、お好みで色々なタイプのフロランタンが楽しめますよ。
フロランタンの歴史
フロランタンの歴史には諸説ありますが、有名なのはイタリア出身の政治家カトリーヌ・ド・メディシスが、フランス王のアンリ2世に嫁ぐ際に一緒に伝えられたという説です。
フロランタンは「フィレンツェの」という意味があり、メディシスの出身地がフィレンツェだったことからその名がついたともいわれています。
また、当時パリのパティシエだったフロランという人物が考案したお菓子で、自身の名前をとってフロランタンと名付けたという説もあります。
どちらも信憑性がありますが、実際のところははっきりとは分かっていないようです。今から400年以上も前に作られたフロランタン、その美味しさは時代が変わっても人々に愛されていることは確かです。
家庭で簡単に作れる本格フロランタン:レシピ
クッキー生地を焼いて、キャラメルアーモンドスライスを作って流して、また焼いて・・と、一見大変そうなフロランタンですが、ひとつひとつの工程はとっても簡単。
出来上がりはプロの味!なので、ぜひ一度作ってみてください。一度にたくさん作れるので、手土産やおやつのストックにもぴったりです。
材料
[18×18正方形型一枚分]
<クッキー生地>
- 無塩バター/65g
- 砂糖/35g
- 塩/ひとつまみ
- 全卵/1/2個
- 薄力粉/120g
<ヌガー>
- スライスアーモンド/70g
- 無塩バター/30g
- 砂糖/50g
- はちみつ/20g
- 生クリーム/30g
作り方
<クッキー生地を作る>
- 室温に戻した無塩バターをボウルに入れ、泡立て器で柔らかくする。砂糖と塩ひとつまみ加え、白っぽくなるまですり混ぜる。全卵を少しずつ加えその都度しっかり混ぜ合わせる。
- 一度ふるっておいた薄力粉を再度ふるいながら①のボウルに加え、ゴムベラで切るように混ぜ合わせ粉っぽさがなくなったらひとまとめにする。ラップに包み、めん棒で平らにして冷蔵庫で1時間ほど休ませる。
- 冷蔵庫から取り出したら、生地を数回手の腹で揉み生地を均一にする。再度ラップに包んで、型のサイズ(18㎝の正方形)に合わせてめん棒でのばす。ラップを外しクッキングシートの上にのせたら表面をフォークでまんべんなく穴をあける。180℃のオーブンに入れ、うっすら焼き色がつくくらい15~20分ほど焼成する。焼き上がったら型のまま網にのせて冷やしておく。
<ヌガー作り>
- スライスアーモンドを天板に広げ、180℃のオーブンで5分ほど軽く焼いておく。(焦げやすいので時々混ぜて、全体がうっすら色づく位)
- 手鍋にスライスアーモンド以外の材料を入れ、中火にかける。煮立ってきたら弱火にして5分ほど煮詰め、アーモンドスライスを加えゴムベラで優しく混ぜる。再度煮立ったら火を止める。
<焼成>
③のクッキー生地の上に⑤のアーモンドヌガーを均一に広げ、170℃に予熱したオーブンで20~30分ほど焼成する。焼き上がったら型ごと網の上にのせて、粗熱をとる。温かいうちに好みの大きさにカットして出来上がり。
POINT
- クッキー生地の砂糖は粉糖を使うとサクッとした軽い食感になります。グラニュー糖や甜菜糖、上白糖でもOKです。
- クッキー生地が焼き上がってからヌガー部分を作り始めましょう。早く作ってしまうと、固まって上手にのばせなくなります。
- カットする時はまだ少し温かい状態で切りましょう。完全に冷めてしまうと上手に切り辛くなってしまいます。
- ラッピングするときは保存袋にいれて乾燥材をいれておくと、湿気ずに美味しく召し上がれます。
- お好みでクルミやヘーゼルナッツ、ドライフルーツなどを加えてアレンジを楽しんでください。
フロランタンと楽しみたいおすすめ紅茶3選
フロランタンは紅茶と相性が良い焼き菓子です。ここではlinkteaの紅茶から、特におすすめの組み合わせを3選ご紹介します。
ネパール産秋摘み紅茶
クオリティーシーズンの紅茶の中でも、秋摘み紅茶はタンニンやアミノ酸が豊富に含まれ、芳醇な香りと甘みが感じられます。
渋みが少なくまろやかな口当たりで、ゆったりとしたティータイムにもぴったりの紅茶です。
フロランタンのアーモンドの香ばしさやキャラメルのコクと相性が良く、秋におすすめしたい組み合わせです。
マサラチャイ
ジンジャー、シナモン、カルダモン、クローブなどのスパイスをネパール産CTC茶葉と合わせた人気のフレーバーティー。
スパイスの香りが強いとお菓子の味とのバランスを崩してしまいますが、linkteaのマサラチャイは優しい香りなので焼き菓子にもおすすめの逸品です。
ストレートはもちろんミルクティーも良く合います。
ミントルイボスティー
ネパール産ペパーミントとグリーンルイボスを合わせた清涼感あるハーブブレンドティー。
バターや生クリームを使ったこってりしたお菓子を食べた後も、口の中をさっぱりとさせてくれます。
フロランタンもバターを使ったお菓子なので相性抜群。ノンカフェインなのでいつでも飲めるのが嬉しいですね。
午後のティータイムにフロランタンはいかが?
フランスには伝統的なお菓子がたくさんありますが、どれも紅茶に合うものばかり。今回ご紹介したフロランタンもぜひ紅茶と共に味わってみてください。
サクッとしたクッキー生地の上にアーモンドキャラメルを流して焼くので、ボリュームもあり、小腹が空いた時やおやつにもおすすめです。
一見難しそうですが意外と簡単に作れるので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?自分で作ったお菓子でティータイムは至福の時間です。