ザクッと食感!イギリス伝統菓子「フラップジャック」

紅茶に合うお菓子は世界中にあります。その中でもイギリス、フランス、ドイツ、北欧で親しまれている、とびきり美味しいスイーツをご紹介します。

第2回目は、イギリスのティータイムに愛される小さな焼き菓子「フラップジャック」。

見た目の素朴さからは想像できない、ひとくち食べればその美味しさに誰もが虜になってしまう魅惑のお菓子です。

今回はそんなフラップジャックについて詳しくご紹介したいと思います。本場イギリスのレシピや一緒に飲みたいおすすめ紅茶なども併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

フラップジャックってどんなお菓子?

フラップジャックは、イギリスでは日常的に食べられている焼き菓子で、スーパーやカフェ、駅にあるキオスクなど、どんなところでも売られています。

指でつまんで食べられる位の手軽な大きさとザクッとした食感が、ティータイムだけでなく朝食や小腹が空いた時などにも重宝します。

もちろん家庭でも手作りされていて、“イギリスのママの味”といっても過言ではありません。

そんなフラップジャックの基本材料は、オーツ麦・砂糖・バター・ゴールデンシロップの4つ。ここにドライフルーツやナッツ、チョコレートなどを加えてアレンジしたりします。

ちなみにゴールデンシロップというのは、さとうきびから砂糖を作る過程でできるシュガーシロップで、クセがなく素朴でコクのある甘みが特徴です。イギリスの家庭には必ずある調味料のひとつで、お菓子作りには欠かせません。

この基本材料で作った生地を平たいトレーにいれてオーブンで焼き、粗熱がとれたらひと口大にカットして完成です。

材料も作り方も簡単なので、お菓子作りが苦手な方にもぜひおすすめしたい焼き菓子です。

 

フラップジャック=パンケーキ?!興味深い名前の由来

イギリスでフラップジャックといえば、このオーツ麦の焼き菓子が定番ですが、実はアメリカでフラップジャックというとパンケーキを指します。

同じ名前でも国によって全然違う?と、不思議に思いますが、歴史を辿ってみると17世紀ごろのイギリスでも、フラップジャックはパンケーキの意味で使われていたそうです。

そもそもフラップジャックという言葉は、パンケーキをひっくり返すという意味の動詞「フラップ」と、普通よりも小さいという意味の「ジャック」の2単語が組み合わされています。

つまり昔のイギリスでも、フラップジャックは小さいパンケーキを指す名前だったということがわかります。それがいつしかオーツ麦の焼き菓子を指す名前に替わっていったという、なんとも面白い話ですね。

なので、もしアメリカにいってイギリス流フラップジャックを食べたくなった時は、フラップジャックとは言わずグラノーラバーと表現した方が良さそうですね。

 

本場英国の味!フラップジャックに挑戦

フラップジャック基本材料のゴールデンシロップは、日本のスーパーではあまりみかけませんが、輸入食品店や製菓材料店のほかネットなどでも購入が可能です。

はちみつや黒糖でも代用できますが、ぜひ一度はゴールデンシロップを使った本場のフラップジャックに挑戦してみてください。

自家製フラップジャックで英国式ティータイムを楽しみましょう!

 

イギリス菓子レシピ:フラップジャック

材料

  • 無塩バター/110g
  • きび糖/70g
  • オーツ麦(オートミール)/150g
  • ゴールデンシロップ/90g
  • ドライクランベリー/30g
  • ココナッツファイン/50g
  • ナッツ類/お好みで
  • 塩/ひとつまみ

作り方

  1. ドライクランベリーやナッツ類を細かく刻んでおく。
  2. 手鍋にバター、きび糖、ゴールデンシロップをいれて火にかける。バターが溶けたら、全体をよく混ぜる。
  3. ボウルに①とオーツ麦と塩をいれて、②を加える。全体にまんべんなく混ざるようゴムベラでしっかりと合わせる。
  4. クッキングシートを敷いたスクエア型に③の生地を入れる。ゴムベラでしっかりと生地を押して平らにする。
  5. 170℃に予熱したオーブンにいれて、20~30分ほど焼成する。
  6. 焼けたら型から外し、粗熱が取れたら好みの形にカットする。完全に冷めて、しっかり固まったら出来上がり。
  • ドライフルーツはクランベリーの他に、レーズンやアプリコットなどもおすすめです。
  • ナッツをいれると香ばしさと歯ごたえがプラスされて、食べごたえのあるフラップジャックになります。アーモンド、クルミ、ピスタチオなどお好みで。
  • 焼き上がりは崩れやすいので気をつけましょう。また、完全に冷えてからカットするとボロボロになりやすので、粗熱がとれた状態でカットします。

 

フラップジャックに合うおすすめ紅茶

フラップジャックと紅茶は最高の組み合わせ。その中でも特に、一緒に飲むと美味しいおすすめの紅茶をご紹介します。

 

ブレックファースト

朝食時に、たっぷりのミルクをいれて飲むために作られたブレンドティー。

メーカーやブランドによって使用している茶葉が違うので、それぞれの違った美味しさが味わえます。

フラップジャックは材料にオーツ麦を使っているので、腹持ちも良く軽食にもぴったりです。マグカップにたっぷりのブレックファーストを用意して、手軽な朝食にも良いですね。

ウバ

スリランカ紅茶のウバは、ウバフレーバーと呼ばれる独特の爽やかなメンソール香が特徴的です。

キレのある渋みとすっきりした味わいは、バターをたっぷり使った濃厚な焼き菓子と一緒に飲むとお互いの美味しさを引き立てます。

後味さっぱりがお好みならストレート、まろやかなマリアージュを楽しみたい時はミルクティーで召し上がれ。

セカンドフラッシュ

5月から6月にかけて収穫されるセカンドフラッシュは、香り、味ともに最も充実しており、紅茶のシャンパンともたとえられます。

心地よい渋みと豊かな香りが特徴的で、シンプルな焼き菓子に良く合う紅茶です。

linkteaのネパール産セカンドフラッシュは、しっかりとしたコクとすっきりした味わいでフラップジャックとも相性ぴったりです。

 

フラップジャックは気軽に作れるイギリス焼き菓子

フラップジャックは材料も作り方も簡単なので、はじめてお菓子を作る方にもおすすめです。

基本材料にお好みの素材をプラスして、オリジナルフラップジャックを作るのも良いですね。可愛くラッピングすれば、プレゼントやおもたせにもぴったりです。

焼き立てのザクッと感と、時間が経って少ししっとりした感じの2つの食感が楽しめるイギリス伝統の焼き菓子。ぜひ挑戦してみてくださいね!