北欧の愛され定番クッキー「ハッロングロットル」

紅茶に合うお菓子は世界中にあります。その中でもイギリス、フランス、ドイツ、北欧で親しまれている、とびきり美味しいスイーツをご紹介します。

第10回目は、北欧菓子を代表するクッキー「ハッロングロットル」です。

さくホロ食感のクッキー生地の真ん中にジャムをいれて焼いたクッキーは、見た目も可愛くおもてなしやプレゼントにも最適です。

北欧の人々にとって大切な“Fika”についても解説しますので、ぜひ自宅で北欧ティータイムを楽しみましょう。

 

ハッロングロットルってどんなお菓子?

ハッロングロットルは、スウェーデン語で「ラズベリーの洞窟」という意味の焼き菓子です。

街のお菓子屋さんで必ず見かける定番菓子のひとつで、生地の真ん中にラズベリージャムをつめて焼くため、見た目がラズベリーの洞窟のようになっています。

バターたっぷりの生地はしっとりホロホロの食感、甘酸っぱいラズベリージャムとの相性も抜群で誰もが大好きな味です。

クッキーの基本材料でつくりますが、卵を使わずまた砂糖も粉糖を使うところが特徴です。

北欧ではラズベリージャムを使うのが一般的ですが、イチゴやブルーベリー、マーマーレ―ドなどのジャムで作れば、色とりどりのハッロングロットルを楽しめます。

 

北欧の人たちが愛する“Fika(フィーカ)”の時間

幸せを感じながら暮らす北欧の人たち。その暮らしの温かさや幸せを象徴するのは“Fika(フィーカ)”という文化です。

Fikaとはスウェーデン語で「コーヒーや紅茶などを飲みながら休憩する、お茶をする」という意味で、19世紀にコーヒーを逆さまに読んだのが語源とされています。

北欧の人たちにとってFikaは単に休憩の意味ではなく、心温まる安らいだ気分も含めた言葉で「みんなでリラックスした時間を共有する」「心地よい時間を過ごす」という意味があります。

会社や学校でも一日2回、少なくとも1回はFikaの時間が設けられていて、大切な北欧文化のひとつとして古くから根付いています。

イギリスでも一日に何度もティータイムを楽しむ習慣がありますが、北欧にも同じようなティータイム文化があったんですね。

Fikaの時間には甘いお菓子が欠かせませんが、ハッロングロットルはその代表的な存在で、なくてはならない北欧菓子のひとつです。

 

ほろっと甘酸っぱいお菓子「ハッロングロットル」:レシピ

現地のレシピでは小さなベーキングカップにいれて焼き上げるのが一般的ですが、手で丸めてそのまま焼くこともできます。

色々なお好みのジャムを使って、カラフルなハッロングロットルを作ってみてくださいね。

 

材料/約15個分

  • 無塩バター/50g
  • 粉糖/15g
  • 薄力粉/60g
  • コーンスターチまたは片栗粉/10g
  • アーモンドパウダー/12g
  • バニラオイル(あれば)/適宜
  • お好みのジャム/適宜

 

作り方

  1. バターを室温に置き柔らかくしておく。ボウルにバターを入れ、泡立て器でクリーム状にして粉糖を加えて混ぜ合わせる。
  2. アーモンドパウダーを加えて全体を混ぜ合わせ、バニラオイルを2滴程加える。
  3. 薄力粉とコーンスターチを合わせてふるったものを、さらにふるいながら加える。ゴムベラで切るようにさっくりと混ぜる。
  4. 粉気がなくなり生地がまとまったら15等分(約8g)にし、コロコロと丸めて手のひらで軽くつぶし、小さな円盤型になるように成形する。
  5. クッキングシートを敷いた天板に並べ、生地の真ん中に指で押してくぼみをつける。好みのジャムをくぼみにいれる。(入れすぎると流れてしまうので注意)
  6. 170℃に予熱したオーブンで15分〜18分程焼成する。

 

POINT

  • 生地からジャムが流れ出ないよう、硬めのジャムを使うのがおすすめです。
  • 指でくぼみをつける時は、均一かつ深めにするときれいに焼き上がります。
  • ベーキングカップに入れて焼く場合は、⑤のクッキングシートは敷かず、そのまま天板に並べてください。
  • 焼き立ては生地がもろくジャムも熱いので、粗熱がとれるまで触らないようにしましょう。
  • プレゼントに贈る時は缶や箱に入れるのがおすすめです。崩れずきれいにラッピングできます。
  • 常温で5日ほど保存が可能です。

 

ハッロングロットルと一緒に飲みたいおすすめ紅茶3選

ハッロングロットルに合うおすすめ紅茶を3選ご紹介します。色々な紅茶との組み合わせを楽しんで、ぜひお好みを見つけてください。

春摘み紅茶/ファーストフラッシュ

クオリティーシーズンの中でも、茶葉の若々しさやグリーニッシュさが味わえる春摘み紅茶。スッキリとした口あたりと花のような甘い香りが特徴的です。

バターたっぷりのお菓子も後味良く食べさせてくれるので、バランスの良い組み合わせです。

アッサム

北インドのアッサム地方で収穫されるアッサム紅茶は、濃厚な深い味わいと独特の甘い香りが特徴的な紅茶です。

アッサムといえばミルクティーに合う紅茶として人気ですが、たっぷりミルクを入れたアッサムティーは、まろやかな口当たりで焼き菓子にも良く合います。

ほっと心を落ち着かせてくれるので、ゆったりとティータイムを楽しみたい時におすすめの紅茶です。

レモングラスティー

レモングラスというレモンの香りがするハーブを使ったハーブティー。

柑橘の爽やかな香りとすっきりした味わいが人気です。

linkteaのレモングラスティーは、レモンマートルとみかんピール、そしてローズマリーを加えることでより香り高く飲みやすくなっています。

ノンカフェインなので、いつでも飲めるのが嬉しいですね。夜のティータイムにもぴったりです。

 

手作りハッロングロットルで北欧のFikaを楽しもう!

北欧の人たちにとってFikaは一日の中でも大切なひととき。親しい友人や家族と楽しむFikaの時間は、ぜひ私たち日本人も取り入れたい習慣ですね。

紅茶を飲む時に美味しいお菓子が欠かせないのは世界共通。市販のお菓子も美味しいですが、心を込めて作る手作りのお菓子は特別でさらに美味しく感じるものです。

このハッロングロットルも北欧のママの味を代表するクッキーで、それぞれの家庭にレシピがあります。

小さなお子様やご年配の方でも食べやすいソフトな食感なので、みんなが集まるパーティーやティータイムにもぴったりですね。

ぜひご自宅で北欧の定番クッキー「ハッロングロットル」をお楽しみ下さい。ホワイトデーのお返しにもおすすめです。